2018/03/31

「アドラー心理学入門」感想

ごきげんよう、紅月です。
外部記憶装置の一つが、コードが駄目になったのか中身が確認できません。
これはかなり痛いです。

さて、最近は動画やゲーム、本が面白くて、ついつい現実逃避してしまいますが、そんな中で「アドラー心理学入門」という本を読みました。
近親者に心理学専門の人がおり、ユング心理学の話は多少聞いたことがありました。
これは心理テストにも通じるものと思われ、大多数の人に馴染みのある学説でしょう。
一方、アドラー心理学は名前も内容も馴染みが薄いと感じる人が多いと思います。
ただ、内容のほとんどは一般常識の範囲に収まるものも多く、飲み込みやすいものです。



アドラーが提唱した学説の一つは、個人(individual)は文字通りin(ない)+dividuus(分けられる)、つまりそれ以上分割することのできない存在であるということ。
フロイトとその弟子のユングの学説では人間の心は意識と無意識の部分が混在していると説明し、「頭ではわかっているけど行動できない」「ついかっとなって」という言い回しを容認します。
しかし、アドラーはそれを否定します。
一個人の中で相反する気持ちがジレンマを起こすことはありません。
「ついかっとなって」は「つい」ではなく、怒りたいから怒っているのだと言うのです。
「無意識に」爪を噛むのではなく、”何かの目的のために”爪を噛むのです。

目的のためと言いましたが、これもアドラー心理学の特徴です。
人の行動は常に外的な理由のせいではなく内的な目的のために起こると言います。
困るのは自分だとわかっていても宿題をせずに遊んでしまうのは、先に述べた通り一個人は相反する気持ちを持てないので葛藤の結果ではなく、遊ぶという選択に何かしらの目標を持って動いているのです。

他にもいくつかの特徴がありますが、わたしが最も興味深いと思ったのがこの部分なので、紹介しました。
すぐに無意識のせいにしたがる自分ですが、それも指向性のある目的があるのだと思うことで、言い訳もできませんし、言い訳に時間を使うことも無くなります。
後ろ向きになることも立ち止まることさえ無く、とにかく人は何の行動を選んでも、常に前に進み続けているのだと思わせてくれる考え方だと思います。

ちなみに、もともとアドラー自身が平易な言葉で説明してきた学問かつその入門ということもあって読みやすい本書ですが、それでも新書は取っつきづらいという方は、マンガで分かる心療内科・精神科in池袋のサイトにて公開されている漫画を先に読むと良いでしょう。
何を隠そう、わたしもそれで見かけたために、積ん読から本書を探し出して読んだからです。

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