ごきげんよう、紅月です。
お久しぶりにこんな話もあれですが、舌全体にできた口内炎が痛みます。
ストレスのせいで自炊どころではなく、コンビニ飯、おやつばかりで栄養が偏ったために口内炎が増えていったのはわかっています。
しかし、こうなると、あまり良くない歯並びが牙をむきます。
舌が敏感になっているだけでしょうが、歯の一本一本がいつもより尖っている気がしてきます。
これをどうにか和らげる方法がないものでしょうか。
改めてお久しぶりですが、以前は10月中旬だったのですね。
9月くらいだと思っていたので、思っていたよりは期間が開いていませんでした。
その間に何をしていたかと言いますと、ゲームをして本を読んでいたわけですが、どこにも言わない間に自分の中の旬を過ぎてしまったことの覚書が今回の記事、児童書の「怪物はささやく」がおもしろかったという話です。
ネタバレは極力抑えていますが、少しでも気になった人は先に本を読んで欲しいと思います。
原案シヴォーン・ダウド、著者はパトリック・ネス、「怪物はささやく」。
児童書ですが、わたしがすごいと感じたのは、しっかりとした伏線の張り方が児童書の域を超えていることです。
ある少年の元に怪物がやってきて、自分が三つの物語を話した後に少年が四つ目の物語を話すと言います。
最初はこの意味が全くわかりませんが、次の章ではすでにこの本のテーマが垣間見え、徐々に予想されていたベールの下があらわになっていくつくりになっています。
児童書の場合、主人公の少年少女にとっての世界の見え方が象徴的な何かとして登場することが多いと思いますが、本書では怪物が少年の精神世界の象徴です。
ここで注目すべきは、少年にとって怪物は、”怪物”という名で呼んではいるものの冒頭で見ている悪夢ほど恐ろしい存在ではないことが最初から示唆されていることです。
全体を通して影響のある描写は、第一章でほぼ全て出揃っているように見えます。
実はこれには、この本の書かれ方も少なからず関わっているでしょう。
最初に書いた通り「怪物はささやく」は著者の他に原案者が存在します。
説明によれば、シヴォーン・ダウドという作家はこれの少しの草稿だけ残してこの世を去ったそうです。
それを元にパトリック・ネスが完成させたのが本書「怪物はささやく」。
最初に伏線が提示されていてあとは回収するだけというつくりになっているとしても、不思議はありません。
しかし、この構成は物語の雰囲気に沿っているだけでなく、物語の魅力をさらに増しています。
それもミステリーの計算され尽くした伏線の張り方とも一味違うのです。
こうした構成の物語が児童書にも一般的な小説にももっと増えるとうれしいのですが。
内容にはほとんど触れませんでしたが、少年の心の成長を描写した作品としては一級品だと思いますので、ぜひ読んでみてください。
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