突然ですが、「セルフネグレクト」という言葉を知っていますか?
わたしも最近知った言葉で、よく調べたわけでもないのでうまい説明はできませんが、自身に当てはまる部分を抽象的にまとめると、自分を大事にしない、生活の維持に必要な自己管理を怠る状態のことです。
今回の記事はプライベートに近い部分や多少ショッキングなキーワードがありますので、他人の精神状態に踏み込みたくないとか読んでて辛くなるという方はここでお戻りください。
メンヘラも平気というような方は先へどうぞ。
※この記事には鬱、ADHD(注意欠陥・多動性障害)に関する言及がありますが、わたし自身の状況から解釈したものであり他意はありません。
わたしは自分が「セルフネグレクト」に当てはまると考えています。
この言葉に行き当たるまで、わたしは自身がうつ病やADHDではないかと疑っていました。
1年以上前に、ある事をきっかけに引きこもって以来、世間一般と違う現状に説明を付けてくれる言葉を探していたのです。
わたしの現状を少し具体的に説明するとこんな感じです。
部屋の中は一般に"ゴミ屋敷"と呼ばれるような状況で、洗濯機も故障したまま放置されています。
外部と連絡を取るための手段はほとんど放棄しています。
実家の家族が時折様子を見に来ますが、絶対に部屋には入れませんし返事もしません。
当然働きには出られず、お金は両親が口座に入金する仕送りで賄っています。
子どものような言い分ですが、わたしは家族が大嫌いで世話になっていることが苦痛です。
けれど、アルバイトを探すことすらままならないまま、ずっと甘んじています。
最初にわたしがうつ病かもと考えたのは、最もわかりやすい表れが引きこもりだったからです。
引きこもりに入った時にわたしはいくつか役目を抱えていて、そのどれもをすっぱり止めてしまいました。
申し訳無さなどが募って他の事に手を出すなど考えもしなかったので、結局「何もしたくない」状態になり、鬱だと思ったのです。
しかし、期限を迎えた役目が剥がれるにつれて少しずつ余裕が出てきて、謝意を表しながら元いた場所の一つには戻ることができました。
一部の知り合いと会ったり話したりすることはできるようになったのです。
それに、ゲームをしたり本を読んだりものを食べたり、もともと好きだったことに対する意欲は残っていました。
ただ、部屋の片付けができません。
それに大人になるにつれて次第に増えた遅刻などを踏まえて、ひょっとしたらADHDなのではと考え始めたのです。
けれど、ADHDなら子どもの頃から発現しているはずだし、主な現象も馴染みの薄いものだと感じました。
集中力の欠如などはあまり当てはまらず、心当たりがあるように感じる項目も、人並み程度のものだと思えなくもなかったからです。
外には出られるがゴミ出しという行為はできない。
請求書などが怖くて郵便受けが開けられない、携帯電話を見られない。
社会生活に必要な部分に限られる無気力なんて、ただ働きたくない人みたいで、本当に嫌でした。
セルフネグレクトを知ったのはつい先日です。
セルフ・ネグレクト、つまり自分を虐待すること。
自己診断をするとぴったり該当する項目が多くてびっくりしました。
振り返れば、ずっと昔からわたしは予備軍だったと思えます。
ここからはかなり主観的に、この辺りに兆候があった気がするという事象をまとめています。
1.自殺行為?
セルフネグレクトは健康や安全を損なって孤独死する場合もあるらしいですが、つまりは"自分の存在を軽視あるいは嫌悪している"ことの表れなのだと思います。緩慢な自殺を遂行しているとも言えるでしょう。
中学生の頃、願望ではなく興味から自殺について考えました。
死にたかったわけではなく、痛くも怖くもなく死ぬにはどうしたらいいかというものでした。
自殺などしなくても、突然事故にあって死ぬかもしれない、実は体内で病気が進行していて…そういうことが怖かったのです。
高校生になる頃には自殺について考えることはなくなりましたが、自分の偽名のようなものとして"生きることを志す"と付けたくらいなので、当時思っていたよりはそうした考えに入れ込んでいたのだと思います。
1年前に引きこもった切っ掛けはここでは割愛しますが、わたしに精神的に大打撃を与えました。
自殺も通過儀礼のように考えはしましたが、"名前"を思い出すので単語として頭をよぎるだけで中身まで深くは考えませんでした。
けれど、存在自体が無かったことになればということは本気で考えました。
2.自傷行為
自殺と通じるものでありまた決定的に違う側面のある行為だと思いますが、わたしにはこの傾向が強くあります。わたしの場合、行為はセルフネグレクトと深く関連があると思います。
幼児期に指しゃぶりを矯正された人は多いでしょう。
わたしは指をしゃぶるというより、爪の横の皮膚を噛んで食べてしまい自分で逆剥けを作っていました。
痛くても何回でもやっていました。
その癖はいつの間にかほとんど矯正されましたが、それと前後してかもっと後のことか、かさぶたをいじる癖が付きました。
よく転ぶ子どもだったので膝を擦りむくのがしょっちゅうで、治りかけてかさぶたができるとすぐ剥がしてしまいましたし、剥がしたかさぶたはやっぱり口に入れてしまうのです。
その内転ばなくなって顔にニキビができる年頃になると、ニキビをいじりました。
「顔にみっともない痕が残る」と母親から再三注意をされても、疱疹ができれば潰しかさぶたになれば剥がしを繰り返しました。
それはニキビでも逆剥けでも乾燥した唇でも足の虫刺されでも同じでした。
特に、いつできたかもう覚えていないけれど、目の上に豆粒のようなしこりがあり、他に何もなくてもこれだけは消えないのでいじるものには事欠かなかったのです。
止めようという気持ちはあまりありませんでした。
指と同じようにいつの間にかしなくなるのではと考えていたような気がします。
しかし、いつまで経っても癖は治らず、洗顔もおろそかで化粧など縁も無かったのも手伝って、顔が傷だらけのまま大人になりました。
痕もいっぱいあるし生々しい傷も絶えない顔を晒すのに抵抗はあります。
引きこもりや働き口を探せない理由の一つはそれです。
それでも、傷などがあるといじらずにはいられません。
これについては、皮膚摘み取り症という説明もされているので、わたしは該当する気がします。
3.学生生活
わたしは大学入学とともに一人暮らしを始めました。当初は家事も頑張っていました。
部屋の掃除ができないのは、もっと早くにわかってもおかしくなかったのですが、慣れない内ならば多少のことができていなくてもそれで当たり前で済ませられるので、最初はそれで納得していたのかもしれません。
その内、半年ほどで恋人と半同棲の状態になり、見栄っ張りなわたしは家事を普通にこなしているように見せるようになりました。
ただ、甲斐甲斐しく世話をしても報われなかったので、朝ご飯とお弁当を作ることなどいくつかの習慣をその頃に放棄してしまいました。
数か月で彼がうちに来なくなるにつれて関係も悪化し、部屋の中も荒れ始めました。
当時は不安定な精神状態から部屋が片付かなくなっただけだと考えていました。
その後ずっと部屋の中は掃除もあまり行き届かず、消防点検の日を目指して大掃除するような状況でした。
けれど、もともと情緒不安定でよく物を投げたり壊したりするので、片付けが全く追いつかなくなりました。
部屋に関してはこうした経過があったので、兆候はあったようですが全く気がついていませんでした。
そして、セルフネグレクトには衛生面等の管理だけではなく金銭管理なども含まれるらしいのですが、ここから少し違う場面で思い当たることがあります。
大学を卒業するには単位が必要です。
社会生活を維持するのに金銭が必要ならば、大学という社会で必要なものが単位です。
しかし、大学生だったわたしは単位を取ることに非常に無頓着でした。
わたしはレポート作成ができず、2年目あたりから授業は出ても単位を取れないということが頻繁に起きました。
このタスク管理能力にもずいぶん問題があるのですが、ここでの問題は単位に対する執着です。
締切に間に合わなければなりふり構わず「単位ください」と懇願して遅れて提出するような学生もいるにはいます(たぶん)。
なりふり構わずという手段に出なかった理由をわたしはずっと見栄っ張りだからだと思ってきましたが、見栄っ張りなら見栄を張ったまま単位を取得する方法もあったはずで、原因はこの無頓着さにあったように思えます。
あれもこれもと全部セルフネグレクトのせいであるかのように書いてしまいました。
それでも、根幹には自己否定感があって、色々な場面でセルフネグレクトという言葉に含まれる現象、そうでない現象の発露が起きている感じです。
ただ引きこもっていた時期にはどうにかしなくてはという焦りがありましたが、何もしないで時間を過ごす内にどうにもしたくない、ならないという気持ちが強くなっていて、口実としての"世間に通じる言葉"を探していただけだろうと言われれば、否定はできません。
現に言葉を見つけて安心して甘えている自分がわかるからです。
このままずっと甘えて生きていくかもしれません。
これを読んでいる方の大多数は、「でも、今の状況は良くないから緩やかにでも現状を変えていきたい」という前向きな言葉を期待しているかもしれません。
そういう方には申し訳ありませんが、自分を変えたいと思っているかと問われれば今の答えは否です。
ただ言いたかったのです。
知人には知られたくないことだし、それに面と向かって話されたら相手も反応に困ると思うので、ここに書かせてもらいました。
読者の中に知人がいたら気まずいですが。
それでは、今回はこのあたりで。これを書くのに残りの半日が潰れました。
本当は「巡り廻る。」をしたいのに…。
次の記事は楽しい話題で書きたいですね。
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