2017/08/03

Portal2 感想

ごきげんよう、紅月です。
夏真っ盛りの8月に入りましたが、夏バテなどしていませんか?
暑い日は無理に外に出ず涼しい室内でゲームをやるのもいいかもしれません。

「Portal2」をひと通り遊び終えました(前作の感想はこちら)。
前作には一夜(8時間)、今作は二晩(12時間)掛けたわたしが、1・2の比較を中心に感想を語ります。



前作のストーリーをさらに突っ込んだ形の作品で、進み方の試行錯誤感は減ったかもしれません。
その代わり、物語は相当に濃いです。
一つの会社とその長とも言えるAIの成り立ちを追究し、裏切りや共闘といったドラマも味わえるつくりとなっています。
1ではストーリーを補完するような視覚情報の種類はそれほど多くなかったように思いますが、今回は張り紙などをじっくり読むのがすごく楽しいです。
シリーズを通して、場面構成はかなり綺麗だと思います。
ただ1の主線が一つだけなのに対して、2は二つあるので少し複雑です。

ゲーム性は冒頭からそこそこのトレーニングはさせてくれますが、やはり続編だからかそのテンポは速くなっている感じがします。
また、テストチェンバー以外の場所での即死率が高くなっているため、行き当たりばったりではなくある程度当たりをつけた謎解きが求められます。
普通にプレイして行ける程度の場所はちゃんとやり直しが利くようになっているのは、このゲームの長所の一つと言えるでしょう。
それでも、通路が壁で仕切られておらず空中にある2では、間違った解法をするとたまに何個も前の箇所まで戻されてしまう場合もありますが。
新しく追加されたギミックは離れ業をやるためのものといった感じですが、それを活用するための各ステージはより複雑になり、二つ以上の解を持つことが難しくなったという印象です。

ゲームに限らず翻訳作品に触れると思うのですが、欧米の言語はデフォルトで比喩や誇張表現に優れているのでしょうか。
極端な例ですが、シェイクスピアを邦訳して読んでみると、どれほど自然な訳にしてもおよそ日本人が使わない言い回しがてんこ盛りになるでしょう。
このゲームのAI達の言葉もほとんどが会話でなく独白に近いものなので、AIであることを差し引いてもこうした傾向がよく見られます。
ともあれ、今作ではAIが二つ登場したため、その性格などがより明確に表れているのではないでしょうか。

アクションパズルとは言いつつ、このシリーズはやはりシナリオが売りでしょう。
日本語字幕があるのでプレイに差し支えはありませんが、単語をいくつか調べてあとは想像力で補うなどができると、一気に面白さが倍増すると思います。
あとはユーモアが通じること。
主人公はめちゃくちゃ皮肉を言われ罵倒され挑発されます。
そういうのに敏感だという人は避けた方が無難かもしれません。
しかし、本当に作り込みも細かくストーリーもパズルも良質な素晴らしいゲームですから、まだやったことがないという方はぜひトライして欲しいものです。

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